「薬剤師は副業禁止」——そう思い込んで、副業を諦めていませんか?

実際には、副業が禁止されているかどうかは勤務先によって異なります。法律上、公務員以外の薬剤師には副業を一律に禁止するルールはありません。

この記事では、勤務先別の副業ルールと、薬剤師が副業を始める前に確認すべきポイントを整理します。

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法律上、薬剤師の副業は禁止されていない

まず大前提として、民間企業に勤める薬剤師に対して、法律が副業を禁止しているわけではありません

日本の法律(労働基準法)には「副業を禁止する」条文は存在せず、厚生労働省も2018年に「副業・兼業の促進に関するガイドライン」を策定し、副業を認める方向を推進しています。

ただし、就業規則で副業を禁止している会社は多く、勤務先のルールに従う必要があります。法律で禁止されていなくても、就業規則違反になると懲戒の対象になることがあるため、必ず確認してから動き出してください。

勤務先別:副業のルール

調剤薬局・ドラッグストア(民間企業)

民間の薬局・ドラッグストアに勤める薬剤師は、就業規則を確認するのが最初のステップです。

近年は副業を認める企業が増えており、「事前申請すれば可」という形をとっているところも多くなっています。一方で、競合他社での勤務や、本業に支障をきたす副業は禁止しているケースがほとんどです。

確認すべきポイント

  • 就業規則に「副業禁止」の条項があるか
  • 副業する場合は事前申請が必要か
  • 競合他社での勤務が禁じられているか

病院・クリニック(民間)

病院勤務の薬剤師も、基本的には就業規則次第です。大学病院や大規模病院は就業規則が整備されていることが多く、副業には事前申請が必要なケースがほとんどです。

中小のクリニックでは就業規則が整備されていないこともあり、個別に相談が必要な場合もあります。

公務員薬剤師(保健所・行政機関など)

公務員薬剤師は、国家公務員法・地方公務員法により副業が原則禁止されています。営利企業への従事制限もあり、副業の可否は所属先の規程と個別の判断によります。

副業を検討している場合は、必ず所属先に確認してください。「少額だから大丈夫」という判断は危険です。

管理薬剤師

管理薬剤師は、薬剤師法第7条によりその薬局・店舗の管理業務に専念する義務があります。管理に支障が出る副業は避ける必要があり、副業の可否は雇用契約・就業規則・開設者の判断によって異なるため、必ず確認してから動き出してください。

在宅でできるライター業など本業に支障をきたさない副業であれば認める職場もありますが、他の薬局でのパート勤務など薬剤師として別の職場に勤める副業は認められないケースが多いです。

派遣薬剤師

派遣薬剤師の場合、派遣会社との契約内容によって異なります。複数の派遣会社に登録して掛け持ちしているケースは多いですが、特定の派遣会社が専属契約を求めている場合もあります。

契約書を確認するか、担当者に直接聞くのが確実です。

勤務先に知られにくくするための対策

副業収入が増えると、勤務先に知られやすくなる主な原因が住民税の金額です。

会社員・薬剤師は通常、住民税を会社経由で支払っています(特別徴収)。副業収入が増えると住民税の金額が上がり、経理担当者が気づく可能性があります。

対策:確定申告のときに「普通徴収」を選ぶ

副業分の住民税を「自分で納付(普通徴収)」にすることで、会社に通知される住民税の金額に副業分が含まれなくなります。確定申告書の「住民税に関する事項」の欄で選択できます。

ただし、これはあくまで「知られにくくなる」対策であり、完全に秘密にできる保証はありません。副業が就業規則違反にならないよう、まず勤務先のルールを確認することが大前提です。

薬剤師におすすめの副業

薬剤師免許を活かせる副業から、免許がなくてもできる副業まで、代表的なものを紹介します。

医療・薬機法ライター

薬剤師の専門知識を活かして、医療・健康系の記事を執筆する仕事です。クラウドソーシングで案件を探し、在宅・隙間時間で取り組めます。

薬剤師免許があることで一般ライターより高単価の案件を受けやすく、薬機法の知識を持つライターはクライアントからの需要も高いです。

→ 詳しくは「薬剤師ライターとは?仕事内容・収入・始め方を現役が解説

勤務先のルールを確認して問題なさそうなら、まずクラウドソーシングに無料登録して「薬剤師」「医療 記事」で案件を探してみるのが第一歩です。登録は無料で、どんな案件があるか見るだけでもイメージがつかめます。

クラウドワークス(無料登録) クラウドソーシング「ランサーズ」会員募集 (無料)

薬機法チェック・監修

製薬会社やサプリメントメーカーなどの広告・コンテンツの薬機法チェックを行う仕事です。専門知識が必要なため単価が高く、在宅でできることから人気があります。

実績を積んでから、という場合はまずライターとして経験を積む方法があります。

別の薬局・病院でのパート勤務

本業とは別の医療機関でパート勤務する方法です。薬剤師免許を活かせる最もシンプルな副業ですが、競合他社への就業を禁止している就業規則との衝突が起きやすいため、事前確認が特に重要です。

副業を始める前に確認すること

  1. 就業規則を確認する:副業禁止・事前申請の有無
  2. 税務の扱いを確認する:副業収入がある場合は確定申告や住民税の申告が必要になることがあります
  3. 本業に支障をきたさない範囲にする:睡眠不足・勤務への影響に注意
  4. 社会保険の扱いを確認する:副業先でも一定時間以上働くと社会保険の加入義務が生じる場合がある

まとめ

  • 民間勤務の薬剤師は、法律上副業は禁止されていない
  • ただし就業規則を必ず確認すること(違反すると懲戒の対象になることがある)
  • 公務員薬剤師は原則禁止。所属先の規程と個別判断による
  • 管理薬剤師は管理業務に支障が出る副業は避ける。開設者への確認が必須
  • 住民税が勤務先に知られる主な原因。確定申告時に「普通徴収」を選ぶと対策になる
  • 薬剤師免許を活かすなら、医療ライター・薬機法チェックが始めやすい

副業を始めるなら、まず勤務先のルールを確認してから動き出すのが鉄則です。


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